ねんきん定期便とは?ネット登録・住所変更かんたん解説

ねんきん定期便とは

ねんきん定期便とは

ねんきん定期便とは全ての年金保険の被保険者に対して送付される、加入者の公的年金の納付状況や、将来受給可能になったときに受け取ることができる年金の金額などが記載された通知書のことを指します。

ねんきん定期便は、2009年4月から旧社会保険庁によって発行が開始されました。開始のきっかけとなったのは、2000年代後半に発覚して大きな社会問題になった年金記録問題です。

当初の発行元だった旧社会保険庁がこの不祥事の影響で2009年限りで廃止された後は、2010年元日に発足した日本年金機構が発行などの業務を行っています。

ねんきん定期便の発行時期

ねんきん定期便は年金の受給資格を得るまでの間、毎年誕生月に郵送されてきます。通常は情報保護の措置が施されたハガキを用いて通知されますが、35歳・45歳・59歳の者に対してはA4サイズの封書で送られてきます。

ねんきん定期便の記載内容

ハガキの場合は年金の加入期間、老齢年金の支給見込額、これまで被保険者が負担した保険料の累計額が記載されていますが、封書の場合はハガキの通知書の内容に加えて、厚生年金の全加入期間の保険料納付額・標準報酬月額と国民年金の納付状況も記載され、より詳しい内容になっています。

もし、送付されてきた通知書の内容に間違いがあったり、気になる箇所があった場合は、封筒に同封されてくる加入記録回答票を提出することで訂正や回答を求めることが可能です。

また、この回答票が無い場合であっても、通知書や年金手帳などといった資料になりうるものを携えて年金事務所へ行けば詳しく確認をしてもらうことができ、訂正などが必要な場合はその場で手続きをとることができます。

ねんきん定期便の住所変更方法

ねんきん定期便は、日本年金機構や加入共済組合などに登録されている住所に郵送されてきます。もし、引っ越しなどで住所が変わった場合は、その都度住所変更の手続きを行います。

変更し忘れると、日本年金機構や共済組合から郵便物が送られてきたのに気がつくことができず、それが原因でトラブルに遭遇するおそれがあるので、登録する住所の変更は必ず済ませておきましょう。

住所変更の方法は、加入している年金保険の種類によって異なります。国民年金に加入している場合は市区町村役場に変更届を提出しなければなりませんが、厚生年金に加入している場合は勤務している企業か共済組合の事務局で申し出て、指定された書類を提出すれば変更のための手続きをとってくれます。被扶養者の住所が変わる場合は、扶養者の勤務先に必要な書類を出します。

ねんきん定期便の再発行方法

ねんきん定期便をなくしてしまった場合は「ねんきん定期便・ねんきんネット専用番号」と呼ばれる専用ダイヤルに問い合わせて、オペレーターに説明すれば再発行を申請することができます。

無事に手続きが終われば最新の年金加入記録をもとに作成された通知書が自宅に送られてきますが、発送の手続きがとられるまで2ヶ月前後はかかるので、その間はねんきんネットで自身の年金記録を確認しましょう。

紙の通知書で確認できる内容は、ねんきんネットでも確かめることができます。しかし、ねんきんネットはインターネットに接続されていなければ利用することができません。

何らかの原因でインターネットに接続できなくなったときに、紙の通知書がないと自宅で年金記録を確かめる手段がなくなってしまいます。紙の通知書をなくした時の再発行は、そのようなことを防ぐためにも重要です。

ねんきんネットとは

ねんきんネットとは、インターネット上で年金の加入記録や納付状況、支給見込額などを確認することができるサービス、およびそれを提供する日本年金機構が運営するWebサイトの名称を指します。

2006年3月31日に当時の社会保険庁によって「年金個人情報提供サービス」としてサービスが開始され、2011年2月28日にリニューアルが実施されたときに現在のサービス名になりました。

当初はパソコンのみで利用可能でしたが、2015年9月23日からスマートフォン用のページが開設され、現在はインターネットの接続環境が整っていれば、自宅からでも出先からでもアクセスすることができ、ねんきん定期便が手元になくても年金に関する情報を確認できます。

ねんきんネットの開始当初は年金の記録確認のみが可能でしたが、2011年10月に条件を指定した上で年金支給額の試算ができるようになったのを皮切りに少しずつ機能が追加され、現在は電子版ねんきん定期便の閲覧や一部の届書の作成、日本年金機構が発行する通知書の再発行申請、持ち主が不明の年金記録の調査などもこのサイトから可能になっています。

このサービスを利用するためには登録が必要ですが、2018年11月にはマイナポータルとよばれるマイナンバー(個人番号)に関する情報を確認できるサイトと連携させていれば、こちらを経由してねんきんネットにログインすることができます。

ねんきんネットの登録方法(基礎年金番号・アクセスキー)

ねんきんネットの登録方法は、アクセスキーと呼ばれる17桁の数字を知っているかどうかによって異なります。この番号はねんきん定期便に記載されているので、保管してある場合は確認してみましょう。

もし、17桁の数字がわかっている場合は、申請用トップページのメニューから「ご利用登録(アクセスキーをお持ちの方)」を選択します。利用規約を読んで同意した後、申し込みフォームで17桁の番号・基礎年金番号・氏名・生年月日・性別を入力したら、パスワードとメールアドレス、秘密の質問と答え、連絡先電話番号を入れます。

確認画面を見て内容に間違いが無いのを確かめて、「申込み」をクリックすると完了となります。後日、ユーザーIDが記載されたメールが届いたら、ログイン可能かどうかを確かめます。

一方、17桁の番号がわからない場合は、別の利用登録申込画面から登録手続きをします。入力項目は17桁の番号が郵便番号と住所に変わっている点以外はまったく一緒です。

申し込みが完了すると約5営業日後にユーザーIDが記載された郵便物が送られてくるので、これと登録したパスワードを使ってログインを試みてみましょう。