脂質異常症とは?症状・治療ガイドラインわかりやすい解説

脂質異常症の症状

脂質異常症の診断基準・症状

血液中に余分な脂質が多くなること、それを脂質異常症と言います。高脂血症という昔の名前の方が馴染みが深い方も多いでしょう。

空腹時の血液中のLDLコレステロール値が140mg/dl以上・HDLコレステロール値が40mg/dl未満で、中性脂肪値が150mg/dl以上というのが診断基準となっています。

恐ろしいことに自覚症状はほとんどありませんが、糖尿病の方はインスリンが不足するがゆえに中性脂肪が体内で利用されにくくなって血中に中性脂肪が増えてしまい、脂質異常症も伴うというケースは多いようです。

そのまま放置していると動脈硬化を起こしやすくなるため、心筋梗塞・脳卒中といった命に関わるような重篤な病気のリスクが高まります。

日常生活の中で気がつく可能性が低い以上は、健康診断などを定期的に受けるようにして血液中のコレステロールや中性脂肪の数値を調べてもらい、引っかかったら放置することなく適切な対応をしなければならないのです。

脂質異常症の治療方法(運動・治療薬)

脂質異常症の治療方法として、運動を進められたり治療薬を処方されたりするでしょう。医師の指示を守って適切に対処すべきです。

運動と言っても無理の無いように、中強度以上の有酸素運動を中心としてとにかく定期的に続けることです。

具体的には、ウォーキングや速歩・水泳や自転車・スロージョギングなどで1日合計30分以上、少なくとも週3日は実施するようにしましょう。仕事や家事で忙しいかもしれませんが、放っておいたら死んでしまうかも知れない病気なのですから正に死ぬ気で頑張るしかありません。

まずは日常生活の改善から始められるはずですが、それでも脂質管理目標を達成できない場合には薬による治療が開始です。

LDLコレステロール・あるいは中性脂肪を低下させる作用を持つ薬が細かく分けると8つに分類されることとなり、下げたい脂質に合わせて処方してもらうこととなります。

もちろん、大量に服用すれば効果が高まるどころか副作用が起こるだけです。用法用量を守って使用しましょう。

脂質異常症の食事療法

我々の身体は日々の食べた物から出来ています。そのため脂質異常症改善には食事の見直しは重要です。糖尿病と共に現代習慣病の一つ、忙しいからとコンビニ弁当や外食続きの毎日を送っているからこそ起こるのです。まずは毎日何を食べているか、細かく書き出してみて問題点を洗い出すのもおすすめです。

必要なのは、3食きちんと取ること・栄養バランスを考えること・脂質を取り過ぎないようにしてむしろ脂質の吸収を抑える食物繊維を摂るよう心がけることです。

素人が頑張っても逆に必要な栄養が不足してしまって健康を害することもある以上は、栄養指導も含めて行っている内科も多いです。まさに食事による治療法というわけです。

コンビニ食や外食でも、肉類よりも魚介類や大豆製品の割合を増やすようにしたり野菜をプラスしたりといったちょっとした工夫で充分治療は可能です。アルコールや甘い物は控えめに、とにかく今のままの食生活だと血液はどんどんドロドロになっていくばかりです。

脂質異常症の治療ガイドラインを熟知した専門医の選び方

生活習慣の乱れにより、脂質異常症を含めた動脈硬化性疾患の患者数は増加傾向にあります。そのため、彼らの治療や管理のための治療ガイドラインというのはできています。それを熟知した専門医の元で治療を行ってこそ、効率よく完治にむけての道を歩んでいくことが出来るでしょう。

忙しい合間を縫っての病院通いですから近場を選ぶのはもちろん、でもそれだけでなくインターネットなどでも事前に調べておいて評判や実績も知っておいた方が良いです。

日々の食生活が原因と分かっているのならば、食事指導もきちんと行ってくれるところがおすすめです。かなり悪化しているのであれば入院して病院食という場合もあります。

自覚症状の無い脂質異常症という病気、健康診断によって判明することも多いでしょう。それならその際に治療を専門で行なっているところを聞いてみるのもいいのです。あなたの症状に合った適切な病院を指導してもらえるはずです。後は、医師の指導の元できちんとした生活を取り戻すことです。