顎がカクカク鳴る!原因と病院の診療科選びわかりやすい解説

顎がカクカク鳴る

顎がカクカク鳴るが痛くない「軽度の顎関節症」の原因

物を食べている時や、喋っている時に顎がカクカク音をさせる事があります。大して痛くないという事で放置する人も多いのですが、実はそれは軽度の顎関節症です。

この病気は顎関節症は耳の穴の前にある関節や下顎を動かす咀嚼筋に負担が掛かってしまう事で、発症すると考えられています。悪化すると口を大きく開けられなくなったり、痛みが出てきたりもします。

ただ、被りやすい病気として関節リュウマチや外傷性の亜脱臼等もあり、心配な場合はしっかり検査する様にしないといけません。

個人差も相当にありますので、発生原因は現在に至るまで明確に特定されてはいないのですが、精神的ストレスや歯のかみ合わせ問題、歯ぎしりや食いしばりの癖等が症状の悪化に関係していると推定されます。

特定のパターンで知らない間に頬杖をついて、それが関節に負担を掛けてしまう事等でも発生する事があります。

他にも、大きい物を切らずに無理に口に入れたりする事を長く続けて慢性化している時にも発症しやすいですが、特に歯や食事の問題から派生的に出て来る事が多いですので、気になる場合は出来る範囲から少しずつ是正してみるのも1つです。

軽度の顎関節症の対処法(姿勢・やわらかい食べ物)

顎関節症は顎の関節や筋肉に負担が掛かる事で発生しますので、まずは負担を軽くする為に食生活をやわらかい食べ物を中心にする様にします。

整形関係の問題全般に言える事ですが、痛みや異変が出ている場合には症状が落ち着くまで安静にする事が症状を軽くする為には重要です。落ち着いてきたら、普通の食べ物に戻しても構いませんが、2週間~3週間程度は様子を見た方が安定します。

次に姿勢の問題ですが、上下の歯をいつもくっつける癖があるのならば、それは修正の必要があります。精神的ストレスが強い場合等に知らない間にやってしまう事も多いのですが、この姿勢のままでいるとやはり関節に大きい負担が掛かってきます。

顎を突き出し、猫背になっている様な場合でもやはり悪化しますので、出来るだけそういった癖も修正する様にして下さい。他にも、大口を開けて、あくびをする事を修正するのも重要なポイントになります。

関節に大きい負担を掛けてしまいますので拳をおとがいに付けて、拳の力に逆らってあくびをする様にしたり、手先を顎に当てて抑制気味にあくびをする様にする練習等をして下さい。セルフケアではこれは特に重要なケアとなります。

顎がカクカク鳴り痛みを感じる「重度の顎関節症」の原因

顎に痛みを感じる上、カクカク音もしているのでしたら重度の顎関節症という事になります。

原因は軽度の時に適切な対応をしないまま放置してしまった事による物で、この段階になると物を食べる事や会話をするのが具体的にきつくなっている事も珍しくありません。何もしないままで居るのでも痛みがあるという人もかなり多いです。

原因その物は関節に負担を掛ける日常生活習慣があるという事で、軽度の時と変わる物ではありませんので、症状を軽くする為にはセルフケアを徹底的に行う必要があります。

特に重度の人の場合は、日常的に歯を強く食いしばる癖がある人も多いので、必要に応じてマウスピース等をするのも方法としては考えられます。就寝中は歯を食いしばる癖が強く出ますので、必ず付ける様にします。

慣れるまで少し大変かもしれませんが、これだけでも随分結果が変わってきます。重度の顎関節症は1~2週間程度で治すのは難しいですが、それでも練習次第で数か月から半年程度で9割程の人は完治しますので、諦めないで継続する事を心掛けましょう。

重度の顎関節症の治療法(歯科の噛み合わせ治療・口腔外科の手術)

セルフケアを続けてもどうしようも無い程に痛みが消えない場合は、歯科で噛み合わせの治療を行ったり、口腔外科にて顎関節症の手術をする事になります。

虫歯や歯周病を放置したままにしていると、偏った咀嚼の癖が付いてしまい、それが顎関節症の悪化に繋がる事が多いです。その改善には、元の様に歯が使える様な噛み合わせの処置を行う事がかなり有効になります。

ただ、関節円板の位置が完全におかしくなってしまっている様な場合には、口腔外科で関節鏡視下剥離受動術や外科的な開放を行って、ズレている部分を元の状態に戻していきます。

他にも、関節腔洗浄や関節内に液を入れ整位する方法等もあります。基本的には、セルフケアで生活習慣を改善する事で症状の改善を図るのが一般的ですが、それで上手く行かなかった場合の最終手段が手術であるという事で考えて下さい。

後は注意事項ですが、処置が終わった後でもセルフケアが重要である事には変わりませんので、どういう結果になるにせよ方法を学ぶ機会があったら、しっかり練習する様にする事をお勧めします。